人生最大の人間関係トラブルで学んだこと

一年間で一生分怒られました

私は披露宴司会者になりたくて、
広島で2か所、関西に引っ越してから1か所、
計3か所で司会業について勉強しました。

最後に所属した大阪の司会者事務所で
人生最大の人間関係トラブルを抱え
結局、司会業をあきらめることになります。

その事務所の女性社長からは、
いわゆるパワハラ行為を受けていました。

週に1~2回事務所に出向き、
勉強をさせてもらっていたのですが。

・入室時の「お邪魔します」の声の大きさ
・飾ってある花の名前を知らなかったとき
・ドアの開閉の仕方 etc

立ち居振る舞いのひとつひとつに
罵声が飛んでくる状態でした。

コピー用紙の方向を間違え、
1枚無駄にしてしまったときには
2時間暴言が続きました。

毎回泣きながら帰宅し、
深夜までA4びっしりに反省文を書き
FAXで送信。

私に至らないところがあったのだと思いますが
だからといって
「こんな馬鹿は見たことがない」
「あんたはサル以下や」
などと大声で数時間言われ続けるというのも異常です。

もう20年も前、そしてたった一年間だけの出来事ですが
あの頃を思い出すと胃がキリキリしてきますね…

「あんたは言葉のせいにしてる」という指摘

ひどい仕打ちもたくさん受けましたが、
ひとつだけ今も大切にしていることがあります。

私はいつも、

「うまく言葉にできなくて申し訳ありません 」

というお詫びを口にしていました。

そのとき社長から言われたのが、

あんたは言葉のせいにしてる。
言葉じゃないと伝えられないんか?

あんた広島の人なら、
平和祈念式典被爆者スピーチの
手話通訳を見たことあるやろ。

伝わらんか?
どれほど怖い思いをしたか辛い思いをしたか、
見るだけでわかるんちゃうんか。

表情とか身振りとかあるやろ。
あんたには訴えたい気持ちがない。
本気で伝えたいと思ってない。
言葉に甘えてんのちがうか。

コミュニケーションの方法は言葉だけじゃない

とにかくもう怒られたくなくて
早く解放されたかったわけですから、
口先だけで謝っていたことも仕方がなかったと思います。

ただ「言葉に甘えてはいけない」
という指摘は、

「言葉に頼らなくていい」
と解釈を変えて私の胸に刻まれました。

お客様からコミュニケーションや会話のお悩みを
お聞きする中で、

スムーズに言葉ならなくても大丈夫なんだと
表情もコミュニケーションだと
身振り手振りでも伝わると
沈黙の間も何かが通い合っているのだと

確かなこととしてお伝えできます。

いちばん楽にコミュニケーションできる方法は人によって違う

ただ、安心材料として
「言葉」をたくさん持っておくのも
とてもいいことなんですよね。

伝えたいことをぴったりの言葉で表現できれば
気持ちがいいですし、
より具体的に確実に届けることができます。

安心のために言葉の数を欲している人には
そう在れるための方法を、

言葉でなければ表現できないと思い込んでいる人には
別の手段もあるとお伝えできるように、

その人がいちばん楽に
コミュニケーションを築いていける方法を
一緒に探せる人でいたいと思っています。

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